あの、素晴らしい をもう一度 レビュー

目覚めたとき、おれには『過去』が無かった。

そして傍らにいた少女には『未来』が無かった—————

「あたしは、これから記憶が無くなったとしても恐くないよ。
貴方が覚えていてくれるのならば。だから、忘れないでね。あたしの事」
『未来の無い』少女が言う。

「人は間違ったらやり直すべきだ。だが繰り返すべきじゃない。
  本人の意志と無関係に同じ日を何度も繰り返すなんて、そんなことあっていい筈が無い」
 『過去の無い』主人公は言う。

2人は互いに欠けた『過去』『未来』を取り戻すべく旅に出る。
 自分達のいる世界が既に『くり返しの世界』となってしまっている事さえ気付かないまま……

得点
70点シナリオ100点
音楽80点無し
システム90点総合95点
プレイ時間40時間泣き度
昔の作品なので少々荒いですが、
下手ではなく物語りに非常に合っていると思います。
 
表情も豊か・・・というより、
一つの表情・動きなどをしっかり描いてます。
こちらにキャラの感情が伝わってくるようです。
背景も自然と馴染むよう世界が作られてます。
 
この絵だからこそ、この世界観を出してます。
 
ちなみに、しばらく知りませんでしたがA-10氏の絵です。
この人の絵は絵調が違っても根本の物は変わらないんだなと。
シナリオ
凄いというチープな感想しか出せない程心に残るシナリオでした。
 
『くりかえし病』とも呼ばれるそれは、
どれだけ記憶を積み重ねたとしても、未来に進もうとしても、
大切な気持ちに気付いたとしても、ある時なんの前触れもなくリセットされてしまう。
それが前向性健忘 実際にある病気です。
 
ヒロインのその病気によってリセットされていく時・・・
哀しいような切ないようななんともいえない気持ちになります。
1回目とかは相当なショックが与えられると思います。
 
主人公の過去--
ヒロインの未来--
その両方が合わさった時に・・・
 
そして、この物語が全て分かった時にシナリオの凄さが分かります。
音楽
少しレトロな感じの音楽
 
決してお気楽なお話ではないので、
明るい音楽とかは少なく落ち着いてる音楽が多いです。
音楽も使う場所、使わない場所など上手いです。
 
この物語に合ってますし、
ここの音楽自体のセンスも感じます。
 
主題歌も有ります。
歌詞と音楽が混ざって良いですね。
最初聞いた時は一般的なテンポと違い違和感を感じますが
今の曲のようにノリが良いのではなく、
この物語のために思いを込めて作られた曲と思いました。
システム
Advanced Novel Operation System
通称ANOS
 
今迄に進めたシナリオの分岐を、自由に辿る事が出来るシステム
バッドエンディングになってしまう。
だが、一度それをおこなったことによって知らないことを知り、
選択肢が増えてまた新しいことを知る・・・
他のルートによって得た知識を他のルートで試す。
推理も交えながら別の道を探していくシステムです。
 
セーブは何個もいりません。
中断するからセーブするための一箇所
 
このANOSによって快適にプレイができるようになされます。
 
実際このシステムが物語を形作っている分、
どこよりも気合が入って作られていると思います。
総合
このゲームは他のゲームには無い、
ずっしりとしたものが心に残ると思います。
 
少なくとも私はプレイしてから何年か経っていますが、
このゲームが一番心の奥底にまで残っているようと感じます。
 
私がシナリオゲームをやるようになったキッカケです。
このゲームやってから話ってものの奥深さを感じまして、
こんなにも凄いものを創れるんだとも感嘆しました。
 
一見は見た感じだけでは物足りないように見えますが、
プレイした後はその認識はひっくり返されます。
 
一つ言っておくと、萌えとかより話が好きな人にやってほしいです。
そうではないと楽しめないと思います。
 
あなたならどうしますか?
 
真実を取るか、幸せを取るか・・