ヘリオトロープ−それは死に至る神の愛− レビュー

世界は大祝福時代と呼ばれていた。
人に神がかった力(神玩)が与えられ、
その代償に呪いをかけられるという謎の現象が世界各地で認識されるようになって、5年。
思春期の若者たちを中心に神玩者と呼ばれる者は、世界中で発見され、各国政府に保護された。

主人公、淵堂ヤシロは、やや引きこもり癖があるネガティブな男子学生。
そういった世界情勢も、関係のない出来事だと思い暮らしていた。
しかしある夜、神玩者の戦いに巻き込まれる最中、
見知らぬ少女から「レーヴァテイン」という剣を与えられ、否応なく戦いに巻き込まれてゆく。
戦いの中で、ヤシロは世界の実態というものを知ることになる。

「神住島」と呼ばれる正体不明の島を巡り敵対する国家の争い。
シラヌイというリーダーを筆頭に、「バナー」と名乗るはぐれ神玩者の集団。
「神住島」に住む、アイリスという神秘的な少女……。
そして——世界最高の神玩を持ち、
新日本軍に利用される皇海柚香との出会いが、ヤシロにとっての新しい世界の始まりだった。
柚香は新日本軍に従うが、その前に、バナーの少女射手三葉が、宿命のように立ちはだかる。

柚香と三葉、そしてヤシロ。神に祝福された世界はどうなっていくのか……そして少女たちの絆は——。

得点
60点シナリオ45点
音楽50点65点
システム70点総合45点
プレイ時間3~40時間泣き度×
ごちゃごちゃした感じですね。

萌えゲーのようであったり、燃えゲーでもあったり安定してはいますが、
描きかたに統一感が無いように思えます。
塗り方のCGによってのバラつきの影響も大きいとは思うんですが。

女の子連中の目がやたらと大きく、
長身系の男連中の目がやたらと細長くて特徴的ですね。
そして、男陣の明らかに書いた眉なのはなんともいえない気持ちです。
女の子の眉はアニメとかゲームの眉なだけに違和感が・・・。

CGでも喋ってる相手や主人公(プレイヤー)に視線を送ってくる差分は良いですね。
動きがあると、ちょっとでもキャラに意思があるように見えますね。 

通学路の背景がうちのディスプレイだとやたら両端が暗いというかほぼ黒。
他の暗そうな画像は普通に見えるだけに、ちょっとおかしい感じ。
シナリオ
ヘタレ主人公のゲームが久々に来ました。
責任を負わないですぐ誰かのせいにする。
意思が弱いのか傍に居る人に依存する。
しかも、それだから良いとする考えているところもおかしい気がします。

主人公は何も努力しないままです。
普通戦闘物としては挫折してから努力で実力を付けるとかはありますが、
ヘリオトロープではそんなものが無いです。
柚香が良い子だと言いたいだけのストーリーに思えます。

戦闘物というよりかは人間模様で勝負してるんでしょうが、
3つの勢力それぞれに属するようなシナリオにして、
それぞれの勢力の良いところ、悪いところが見えてくる。
それによってストーリーが変わってくるとまた違ったんでしょうね。
今のままだと誰と手を組もうが主人公が考えたりすることは変わらないので飽きます。

ストーリーが興味を引くような書き方では無いため読むのが厳しい。
ラノベレベルのストーリーにはしてほしかった。
1で済むようなことを2、3と余計に言葉を足してしまっている部分もあり、
それによってシナリオがだらだら長くなってしまっています。

戦闘に関しては、戦う者同士の力の差が有りすぎるのがマイナスですね。
差があっても道理や理屈でひっくり返せるならまだ盛り上がるとは思うんですが、
基本はお互いの力を出し合って戦うことに表現が加わることによって盛り上がるわけで、
それだけ力の差がある勝負だと負けて当然、奇蹟的に勝ったでは盛り上がりに欠けます。

泣かせようとしている部分はあります。
心理描写の問題か感情移入も出来ず、どうしても心に響かないままになってしまいます。
そこで心変わりするんだ?という部分が多いんですね。
何で心変わりしたのか、前提になる心理描写をくれるだけでも違います。
そういった心理描写が無いなら無いで、もう少しあざとく泣かせに来てほしかった。

全員クリアするとトゥルーエンドですが、
これは無かった方が良かったようなレベルの話ですね。
音楽
物足りない音楽

それぞれの音楽自体はシンプル。
味が無いのでシンプルさがかえって物足りない感じになっています。
シンプルな曲程センスが問われるから厳しいんですよね。

タイトル画面で流れる曲は良い曲です。
この曲だけは明らかに気合入れて作られた感じがします。
ピアノが上品で深みのある音を出してくれます。

和やかな時に流れる音楽も良かったりします。

 OP「闇に堕ちた涙」カヒーナ C+
 AメロBメロサビで古臭い作りの曲
 カヒーナさんは良い声だなとは思いますが、
 曲自体はとてもチープな感じ。
それなりに上手い方を揃えましたね。

この人は上手すぎるという声優さんはいないものの、
絵に合った声で通常の会話において下手だと思うことはありません。
ただ、叫ぶところなんかはちょっと物足りない感じがすることがあります。
男陣も上手い方達だと思います。
システム
軽快で良いシステム

文字が少し堅く読み辛い。
こういった堅い文字はシナリオゲーには向かないんですよね。
ただ文字の表示される速度は丁度良いですね。
オートモードの速度も丁度良かったりします。

セーブ・ロード・コンフィグ等必要なボタンはメッセージウィンドウ下に付いています。
そのせいか右クリックでセーブ等メニューは出ません。

BGM・効果音・システム音・ボイスの音量調節可能

スキップは高速+バックグラウンドに回しても動くため、
スキップの間に他の作業をすることも可能です。

セーブ数は50と十分
サムネイルとセーブした日時のみ。
少し素っ気無いですね。
総合
主人公過保護ゲーム

歴代のヘタレ主人公に名を残せるヘタレですね。
優柔不断で依存性抜群、自分に優しくしてくれる人が正しいと思い込む。
反対に自分に優しくされないと、今まで優しくしてくれても敵だと思う。
彼も大変な境遇の設定とはいえ、
回りの女の子が主人公に優しくしてくれるのが不思議。
少しおいてきぼりくらってるような感じもしますけど。

シナリオは段々と読むことに疲れてきます。
やたらに長いことに加えて、
読みたいと思う気持ちが湧いてこないシナリオです。
キャラに魅力を感じず何を考えているのか分からないので感情移入しづらいですし。

主人公に声が無い。
主人公と肩を並べて戦う味方の男が居ない。
萌えゲームの定番中の定番で攻めるのは厳しいですね。
シナリオゲームなら味方に男の親友とアツイおっさんなんかが欲しい。

このゲームは軽いシミュレーションRPGにしたら良かったような気がします。
正直なところ、シナリオは泣き・戦闘・萌えどれにしても中途半端。
このちょっと古臭い雰囲気はシミュレーションRPGとして出せば、
シナリオを長いと思う気持ちが少しは無くなりそうです。