世界ノ全テ レビュー

・・・私には・・・
それが世界の全てだった・・・・。

8年ぶりにこの地へ帰ってきた主人公・宮本浩。
御室学園に転校するために戻ってきたのだ。8年前にいたときとは、
感じの違う街になっているような気がした…。
旧友と再会する浩。親友である中井戸は軽音部の部長を務めていた。
中井戸の誘いもあり軽音部に入部する。
軽音部では小西智子、如月ほのか、櫻井まりも達と出会い、
未熟ながらも固い絆を深めていった。
そんな中、友と過ごす楽しい時間が心に余裕を持たせ、
自分の居場所の居場所というものに疑問をもつようになる。
8年…、8年間この街にいなかったのだ。

得点
70点シナリオ85点
音楽100点70点
システム70点総合85点
プレイ時間30時間泣き度
少々田舎という設定ということで、
皆下手に背伸びしてない良い子が多い感じです。

良い所は立ち絵が背景と別物なので、
立ち絵での感情表現のポーズによって豊かに見えます。

悪い所は、CGの絶対数が少ない気がします。
ここで一枚CGがあればな・・・と思う所が少々出てきます。

それに立ち絵とイベントCGの差が少し大きい
立ち絵も使い方は上手だと思うので、もうちょっと頑張ってくれたら嬉しかったですね。
と、いっても表情やポーズの多さが原因にはなったと分かりますが・・。
背景が少ないこと自体は問題は無いと思うんですが。
シナリオ
このゲームの強烈なアピールピントの一つであるシナリオ。

このゲーム名「世界ノ全テ」はどんな話なのか興味を持たせる魅力があります。
その魅力にシナリオも存分に応えてくれています。

このゲームのメインは智子シナリオだと思います。
パンチというよりアクセントかな?
一つ一つのアクセントが重い衝撃を与えてくれます。
そのアクセントへの持っていき方、与えた後の展開の書き方が上手い。
シナリオの山と谷、これこそが智子シナリオの象徴です。

その他のまりも、ほのか、かすみ。
この三人のシナリオは智子シナリオとは全く別物になり、
智子シナリオと同じようなものを期待すると否定的な意見が出てしまうかもしれません。

しかし、新たな気持ちでプレイしてみると十分に楽しめます。
しかも三人それぞれが方向性が違うので、そこまで飽きることは少ないと思います。

智子シナリオの期待と感嘆させ楽しませてくれる力には脱帽します。
音楽
このゲームの強烈なアピールピントの二つ目 音楽です。
この音楽はシナリオの良さをより一層引き立ててくれます。

シナリオの山と谷、そこの部分の音楽とシナリオが混ざると、
一+一は二では無いと良く言いますが、
まさにソレに当たるようなもので3倍4倍にもなると思います。
それにピアノソロは聴いてて、一つの音楽だなと感じさせてくれました。

何より素晴らしい物は、
歌 ヴォーカル曲がこのゲームの大きな要素でもあり、
その出来は秀逸という以外に言いようが無い物です。

一曲一曲にテーマが決まっていて。
そのテーマに基づいて作られているのですが、
音楽性や歌詞の魅力が遺憾なく発揮されています。
ゲームをやらずとも曲は良質な物なので聴いてみて損は無いですが・・

やってから、というかやりながら聴くとより一層胸に響きます。
HPの世界ノ全テコーナーから曲の視聴が出来ますので、
興味があったら聴いてみて下さい。

 「未完成の城」

 バイオリンの技が光る作品
 他の楽器も力強さがあり熱意が伝わってきます。
 歌手の方が少々上手いとも下手とも言えませんが、
 味のある歌い方はしてくれてます。
 正直、この曲だけ他に比べると下手っぽいです。
 歌詞はこの作品を、子供達の無力さを表しています。

 「feel will」

 このゲームの中核の曲です。
 まさに素晴らしい出来です。
 もう歌手の方が凄い気持ちを入れて唄ってます。
 それが凄い胸に来るものがあります。
 智子の思いを愛と自由への渇望を表現しきってます。

 「君のために」

 上記二曲と比べるとアップテンポの曲です。
 悩みながらも仲間が結束する前向きな歌詞
 歌手と奏者達が信頼しあって楽しく紡いでる感じです。
 それが凄い良いノリでその完成度に驚かされます。
 ノリと音楽と唄と歌詞が見事に混ざり合って一つに成り完成度を作り上げてます。

「世界ノ全テ」

 歌詞が恐ろしい程の重さと強さを表してます。
 ここまで心に来るものがあるのは切ないです。
 そして、歌い手の曲を表してるという
 気持ちが直にこの世界ノ全テという曲で伝わってきます。
 恐らく、ゲームをしてない人でもこの気持ちは伝わるんじゃないでしょうか?
 それほどに凄い力を持った曲だと思います。
まず、CD版は女性しか声は入って居ません。

正直言ってここが唯一致命的な欠点になっています。
欠点とは言いづらいものですが、
やっていると男性キャラの声が無いのが気になってしょうがないです。

エロのゲームで男性キャラの声が無いのは理解出来るんですが・・。
シナリオゲームにとって声を入れる入れないは難しい所で、
個人的にはどちらも良いとは思いますが、中途半端に入れられてしまうと辛いです。

このゲームは男のカッコ良さも十分に描かれているので、
その良いシーンの時に声が無いと・・・むしょうに切なくなります。
女性キャラの声ですが、場所柄もあって皆関西弁で喋ります。

ここのところの思い切りは感心してしまいます。
それにそれぞれのキャラにピッタリと合う方で関西弁も自然に使いこなしてます。
システム
まず、問題無く快適にプレイ出来る物です。
オートリード、既読判定スキップ、サムネイル表示セーブデータ。

難点と言えるものも無いですが、革新的なものも無いですが・・
システムも充実しミス無くプレイ出来るのには好感触です。
総合
関西の田舎での一つの物語

その一見ただ普通の話にしか見えないもの
そこから紡ぎだされる話はとてもなく強烈でした。

個人的には初め「世界ノ全テ」という単語を簡単に使ったのかな?
と安易な考えでプレイしていましたが・・。
結果、その考えは何度も覆されることになり、心が強く打たれました。

主人公の性格もカッコ良いと言えないのかも知れませんが、
この性格も手伝っていろいろなシナリオも引き立てていると思います。
主人公らしいな・・と思いますので悪いとは思いません。

智子シナリオの終わりには人それぞれの感想が出ると思います。
私はこの終わり方が素晴らしいと思います。
下手に良いお話にする二流に落ちぶれていないんです。

自分は十分満足行く終わり方でしたのでこの総合の点数とさせて頂きました。

プレイするにあたって

「智子シナリオ」

こちらを最初にやらないと他のシナリオではついていけない所が出てしまいます。
智子から始めれば4種類の話が存分に楽しめますので。
正直、シナリオの点数は3人は無視して智子シナリオだけの評価です。