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ef - the latter tale
メーカーminoriシステム情報出演声優
発売日08/05/30インストール容量3.88GB安玖深音
レビュー日08/06/10合計プレイ時間15時間夏野こおり
システム16/20ディスクレス起動籐野らん
絵・音楽19/20キャラボイス主人公以外フルボイス観村咲子
声・演出18/20ボイスカット選択北都南
キャラクター17/20バックグラウンド動作春野日和
シナリオ16/20未・既読スキップ成瀬未亜
合計86/100スキップ速度普通草柳順子

短評

OH9は「ef - the first tale(以下前作)」はプレイしていません(体験版はプレイしましたが、アニメは見ていません)。

こんな暴挙に出たプレイヤーさん・レビュアーさんとか他にいたら連絡くださると嬉しいです。

まぁ、さておき結果としては、それほど関係なく楽しめました。

PC18禁ゲーム、いわゆるエロゲは紙芝居的であると揶揄されますが、それを脱却する方法として3つあるのではないかと考えています。

①ゲーム性を高める(RPGやシミュレーションなどの要素を加える、もしくはそれをメインにする)
これは例を挙げるまでもなく有名ですね、どっちかと言うとメーカーの方向性な気がします(キャラとかアリスソフトとかエウシュリーとか)

②選択肢の難易度を上げる(バッドエンドとか、ノーマルエンドを用意して間違えるとトゥルーにいけないようにする)
少し前のゲームはほとんどこうだった気がします。容量の関係でCGとか声とかが限られてましたから。Kanonとかもこの傾向だと思うんですが。他にはextravaganzaとかFate/stay nightもそうなんではないかと

③動きをつける(立ち絵を豊富にしたり、一枚絵を増やしたり、果てはアニメにするなど)
アニメにしたものは結構ありますし、D.C.Ⅱとかもこの部類ですね。 (本当のところは④シナリオやテキストの質を高めて、作品そのものを面白くするってのがあると思うんですが、これはどのメーカーさんとしても目標だし、今回は置いておきます。) この作品はまさしく③の方向でこの揶揄に真っ向から立ち向かった作品だと思います。

立ち絵の枚数が多くて逆に紙芝居に近づいた気もしますが、差分で動きをつけており、あまりそうは思わないと思うので。 また、プレイ後の心の痛さというか喪失感は、OH9的には初エロゲのAIR以来並に感じた作品でもありました。 就活の面接前日に1周終了したので、虚脱感に浸っている間もなく、やる気を出さないといけませんでしたが。

内容

オムニバス形式である街とそこの人々の様子が描かれていきます。

それぞれの章が絡み合って成り立っており、前章のキャラが凄く重要な役割を果たしたり、その逆があったり。

システム(16)

セーブ&ロード画面・システム設定画面はそうでもないのに、メニュー画面はウインドウズで右クリックした時のタイプの今時珍しい懐かしいものですね。

ボイスカット設定とかもできるし、フォント選択(ポップ体など)も出来ますし、3クリック以内でセーブも出来るので悪くはないシステムですね。

でもってこのゲームでよかったと思ったのが、バックログがシーンごと戻るところですね。これで読み直しも気楽に出来ました。

逆にやめてほしかったのは途中で急にオートモードになるところですね。自分のペースで読めるのがこういったゲームのメリットなのに、それを捨てるほどの演出だったのかなぁと。全体の演出自体が高いのでいらなかったような。

選択肢は3章に2箇所しかないので難易度はないに等しいですね。絵のある読み物って感じでお楽しみください。

絵・音楽(19)

両項目とも最高峰だったと思います。

minoriといえば背景と認識しているくらい好きですし、キャラデザに七尾奈留さんを起用するなどキャラクターにも力を入れ、絵の方は完璧に近い出来だったのではないでしょうか。

CG枚数もかなりのものにのぼっていますし、文句の付け所を探す方が難しいですね。

音楽の方もBGMがゲームのシーンを作っていたのではないかと言うくらいに印象的でしたし、歌の方も。

シナリオの周辺を固める両項目が高いレベルでまとまっていて凄い作品だと思いました。

声・演出(18)

安玖深音さん最高ですね。特にこの作品ではヒロイン視点ではモノローグにボイスが付くので十分に声を聴くことが出来て非常に満足です。

他の声優さんもはじめから凄くフィットしている感があって、初めて聞く声優さんとかもいるのに不思議でした。

だからこそ章ごとの男主人公の声がなくなるのが非常に残念でした。前の章までしゃべっていたキャラが次の章では声なしなんて・・・

ところで雨宮優子役の声優さん(山田ゆなさん)の声が非常に鳥居花音さん的に聴こえたんですが、OH9だけですよね

キャラクター(17)

このゲームでのヒロインは3人ですね。

それぞれに思い過去とか色々あって一筋縄では行かないヒロインたちですが、それぞれにキャラ立ちしていて魅力的なキャラだったと思います。

てか、テーマで考えるべきであって、萌えって概念で捉えるキャラたちではないですね、このゲーム。

でも、羽山ミズキ(CV安玖深音さん)は凄く魅力的でした、大好きです。

しかしミズキの年齢って・・・。久瀬さん犯罪では?

主人公たちは・・・、従来のゲームにありがちな○校生は一人なので、比較できません。

うじうじしていても、周りには気を使わせないように行動していたりとか、そういった気遣いが出来るようになってますしね。

シナリオ(16)

この辺からネタバレ全開ですのでご注意を・・・。

3章は性別を入れ替えた『博士の愛した数式』でしたね。

4章はそれ単体では完結していませんが、死の病を抱えた芸術家と女の子の物語。

5章はこれまでのシナリオを結びつける、過去話から現在まで。

3つのシナリオとも最後には主人公が前向きになって終わるんですが、ハッピーエンドではなく・・・。

最後の主人公(火村夕)の職業のあたりの伏線が明かされると、なるほどとは思うんですが、納得したくなかったり。もしかしたら前作をやっていると納得するんでしょうか。

3、4、5章と進むにつれ状況がひどくなっていきますし、特に5章はご都合主義でもいいから生きていて欲しかったというか。

あっ、評価になってない。しかも大してネタバレしてない。

テキスト回しもシナリオ構成もすごくうまいんですが、やっぱり哀しすぎますね。

最後に向かって収束していくすごく綺麗な物語、でも万人受けするのは難しいシナリオですね。

総合評価(86)

5章の過去編の後、雨宮優子の正体が明かされる前、真夏のクリスマスコンサートまでがかなり好きです。

特にミズキが久瀬を救うくだりは凄くいい物語なのでそこまでは是非読んでください。

ミズキのセリフ、

「これであなたは一度死んだわ。ヴァイオリンも死んで、あなたも死んで、海に落ちて、これで綺麗さっぱりしましたね。」

は、その時のBGMとあいまってものすごい破壊力を持っていました。

だからこそ、だからこそ、優子には生きていて欲しかったですね。いいじゃないですか、ご都合主義万歳ですよ。

や、分かっているんですよ、これは命と言うテーマを扱ったものであり、立ち直ることを描いているって、でも・・・、って見苦しいですね。

色々な点で2って数に凄くこだわっている作品だと思いました。

男女の2、2本で1つの2、2つの町の2、etc

最後におとぎ話を広辞苑で調べてみると、「①伽の際に人のつれづれを慰めるために語り合う話②子供に聞かせる昔話や童話。「桃太郎」「かちかち山」の類③非現実的な話。夢物語。」と出ていました。

さぁ、どれなんでしょうか


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