コラム 第6回 「土星・土星食を見よう!」

                          
                                        1997年10月2日 書き下ろし


  科学館など行われている星空観望会の参加者にとって,彗星や日食などの特別な現象がない時に,一番見てみたい天体といえば「土星」をおいて他にないでしょう。
            望遠鏡で初めて愛嬌のある姿を見つけた人からは「わぁ〜かわいい!」とか「くし刺しのだんごみたい!」といった歓声があがります。
 その様子は口径5cm程度の望遠鏡で30〜40倍程度の倍率をかけると見ることができます。
 土星は木星に次ぐ大きさ(地球の直径の約9倍)の惑星で,木星と同じく水素やヘリウムなどの気体でできています。環は小石か砂粒程度の大きさの氷でできていると考えられています。
 もし,土星に環がなかったら望遠鏡の売り上げは半分になっていたかもしれません(ちょっと大げさか・・・)。土星の環は,非常に薄く(数十m)少し傾きながら太陽のまわりを回っているため,今から2年前には環が見られなくなる現象が見られました。現在は少しずつ開いてきている段階です。

 この(1997年)秋,土星は魚座にあって,ペガススの四辺形(秋の四辺形)の右上と左下の星を結んで,同じ分だけ下に伸ばしたあたりに,0.2等の少し黄色みを帯びた光を放ちながら輝いています。夜が更けるにつれて,南の空高くのぼってくるので,下の画像をたよりにさがしてみてください。
     
 また,10月の16日の明け方(午前3時半頃〜4時半頃)には,この土星が満月近い月によって隠される「土星食」(どせいしょく)が見られます。
 日本全国で見られる惑星食としては1989年12月の 金星食以来8年ぶり,土星食としては30年ぶり(関東以北では1974年2月4日以来23年ぶり)のことになります。月が明るいため,肉眼では見にくくなるものの,じわりじわりと月に隠されていく姿は,双眼鏡や望遠鏡では,絶好の観望対象となるでしょう。
 各地の潜入(隠れ始め)時刻,出現時刻は下の表を参照してください。             
          トップページへ戻る

             秋の星めぐりへ

写真
右 1997年10月1日 自然科学館 60cm反射F15×or9mm
   (シンチレーションが悪く,ねぼけた画像ですいません)
左 1997年 9月 30日 岩船郡神林村にて撮影

参考文献「月刊天文10月号」「スカイウォッチャー10月号」
観測地 潜入時刻 出現時刻
 札幌  3:37頃  4:33頃
 新潟  3:38頃  4:36頃
 東京   3:41頃  4:36頃
 京都  3:39頃  4:35頃
 福岡  3:36頃  4:33頃
*新潟の時刻はシュミレーションソフトで確かめ
ましたが,1〜2分の誤差があるかもしれません。
これから見られる惑星食

 1998年11月15日 ・・・・・火星食(北海道で,しかも低空)
 2001年 8月16日 ・・・・・木星食(AM3:00頃条件はよい)
 2001年 10月8日 ・・・・・土星食 (AM4:00頃・東北以北)
 2002年 1月 25日 ・・・・・土星食(関東以北 AM3:00頃)
 2002年 3月 20日 ・・・・ 土星食(北陸〜中部〜関東南部)
                 PM7:30頃
 新潟市では,土星の潜入を見ることが
できました。
こちらのページへどうぞ
トップページへ戻る      これまでのコラムへ