かみのけ座(ベレニケの髪の毛座)
 
 しし座とうしかい座のちょうど中間あたり,ほとんど天頂(真上)付近に,小さな星々がYの字を逆さにしたように並んでいるのが目につきます。もっとも,街明かりの多いところでは,双眼鏡が必要かもしれません。
 この星の群れはMel(メロット)111と呼ばれ,おうし座のヒアデス星団についでわれわれに近い260光年のところにある散開星団です。この星の群れを昔の人は髪の毛に見立てたわけです。

 かみのけ座は,古くは「ベレニケのかみのけ座」と呼ばれていました。ベレニケは紀元前3世紀ごろのエジプトの王妃で,こはく色の美しい髪の毛の持ち主でした。ベレニケは,戦地へ赴く夫の戦勝を祈願し,その見返りとして髪の毛を神殿に捧げることを誓いました。ギリシャ神話によると,この髪の毛が大神ゼウスによって星座に加えられたものとされています。
 

     
宇宙ののぞき窓

 かみのけ座とおとめ座の境目のあたりを写真で撮ると,たくさんの銀河(小宇宙)の姿を写し出すことができます。
 この付近は,銀河座標の北極に位置し,天の川にそって密集するガス星雲や暗黒星雲などのじゃまなものがなく,銀河系の外まで見通しがきくため「宇宙ののぞき窓」と呼ばれています。
 左の写真は光の速さで約700万年の距離にある「おとめ座銀河団」と呼ばれる星雲の群れを撮ったものです。M(メシエ)番号の付いている星雲のみ目印をつけましたが,この他にも多くの小宇宙がうもれています。

参考文献: 「藤井 旭の星座ガイド春」(誠文堂新光社)

写真データ 
★「Mel.111」
 1997年5月5日  PM9:05〜9:10
     135mm F2.8  フジASA400リバーサルフィルム
     撮影地 中頸城群清里村「星のふるさと館」前駐車場 
★ 「おとめ座銀河団」
 1997年5月28日 21:40〜45 135mm F2.8 (ASA800ネガフィルム)
  新潟県神林村南大平キャンプ場にて撮影
 
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