コラム 第16回  移動天文教室
                       本物の天の川を求めて
         1998年9月 書き下ろし      トップページへ戻る       
  

 自然科学館では,年間10回の星空ウォッチングを実施しています。しかし,市街地の明かりの影響で,肉眼で3等より暗い星を見ることは難しく,天の川を見るなどということは全く期待できません。
 そこで,空の条件の良い山間部にある天文施設で観望を行う「移動天文教室」を昨年度より実施しています。

 今年度は,8月20日(木)〜21日(金)にかけて北魚沼郡守門村にある「自然科学館 星の家」を利用して行われました。星の家は,スキー場の山頂リフトの脇にあるだけあって,見晴らしがよく,しかも,40㎝の反射望遠鏡のある宿泊施設です。

 今年の夏の新潟の天候は,ほとんど晴れの日がなく,梅雨明け宣言さえ見送られるほどでした。20日当日の新潟の天気予報は晴れとのことでしたが,出発時には雨が降っており,山間部に入るにつれて雲が厚くなってきました。 さらに,到着時の施設周辺は霧に包まれ,小雨が降るといったありさまでした。本当に天の川を見ることができるのだろうかと,不安が募るばかりでした。 
  しかし,実天観望が始まる午後7時30分頃から天頂付近の雲が切れ始め,夏の星々が見えるようになりました。それ以降,全天に渡り晴れ上がることはありませんでしたが,天頂付近を中心に,夏から秋にかけての天の川が見られるほど回復しました。

 参加者の方々からは,星の家の望遠鏡を中心に,市内では見ることが難しい淡い星雲・星団などを観望してもらうことができました。
 私個人としては,球状星団M13の微光星までびっしり分かれて見える姿や,市街地よりも濃くはっきり見えるM57のリングの姿に感激しました。

 移動天文教室は,今年度で2回目となります。昨年度は,天候に恵まれず,本物の天の川を見るという目的を果たせませんでしたが,今回はその目的を十分に達成できたと思います。
最後に,星の家の天文指導員,貝瀬由之さん(星の会 北のうお座)からは夜遅くまで,望遠鏡の操作や解説をしていただきました。この場をかりてお礼申し上げます。


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