北斗七星

 おおぐま座の胴体からしっぽにあたる北斗七星は,比較的明るい星々からできていることや,日本からほぼ,一年中見られることもあって,全天を通じて最も目立つ星の並びの一つです。
 北斗の「斗」は中国語で水をくむひしゃくのことです。秋から冬にかけて地平線すれすれに日本海に浮かぶ姿は,まさしく海の水をくみ上げるおおきなひしゃくのように見えます。
 北斗七星は,他の星々を指し示す道しるべとなります。最近,奈良県明日香村の「キトラ古墳」で見つかった壁画(星宿)にも,しっかりと描かれていま した。  まず,ひしゃくのますの部分の2つの星(β,α)を結んだ線を5倍に伸ばしたところに北極星が見つかります。
 さらに,ひしゃくの柄の部分(ε,ζ,η)を伸ばす線は「春の大曲線」と呼ばれ,うしかい座のアークトゥルス,おとめ座のスピカといった春を代表する1等星へと続いていきます。中国では,この柄の部分の3つの星が日周運動によって示す方向を「斗建」と呼び,季節,時刻を示すものとして北極星と並んで重視 していました。
 北斗七星はひしゃくの他にも,天にほうりあげられた熊の姿(ギリシャ,北アメリカ)や車(中国,バビロニア,エジプト,イギリス,北欧など),七人のおしょう,ぶた(中国),いびつな家(朝鮮)といった様々なものに見立てられており,多くの神話,伝説が残っています。
 
 ひしゃくの柄の部分から2つ目の星「ミザール」には,くっつくように見える4等星の星「アルコル」があります。

参考文献:藤井 旭著「星座ガイドブック 春夏編」(誠文堂新光社)
       野尻 抱影著「星の神話伝説集成」(恒星社厚生閣)
       大崎 正次著「中国の星座の歴史」(雄山閣出版株式会社)

写真データ
★ 1997年5月28日 21:20〜25 50mm F2.8 (ASA800ネガフィルム)
  新潟県神林村南大平キャンプ場にて撮影
 


北斗七星の動き
 北斗七星は,1日あたり北極星を中心に反時計まわりで,ほぼ一周します。上の図と右の表は,それぞれの時期に北斗七星がどの位置に見えるかをまとめたものです。 
5月1日 6月15日 8月1日 9月15日
a 午後8時 ---- ---- ----
b 午後11時 午後8時 ---- ----
c 午前2時 午後11時 午後8時 ----
d 午前5時 午前2時 午後11時 午後8時
e ---- 午前5時 午前2時 午後11時
f ---- ---- 午前5時 午前2時
g ---- ---- ---- 午前5時
h ---- ---- ---- ----
11月1日 12月15日 2月1日 3月15日
a ---- ---- 午前2時 午後11時
b ---- ---- 午前5時 午前2時
c ---- ---- ---- 午前5時
d 午後5時 ---- ---- ----
e 午後8時 午後5時 ---- ----
f 午後11時 午後8時 午後5時 ----
g 午前2時 午後11時 午後8時 ----
h 午前5時 午前2時 午後11時 午後8時
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