北斗〜うしかい座
 3月中旬,春は三寒四温で近づいてきています。
 東の空に目を向けてみましょう。
 春の大曲線と呼ばれる,北斗七星の柄のカーブを伸ばしていったあたりに,オレンジ色をした明るい星が輝いています。この星は,うしかい座の「アークトゥルス」です。

 ギリシャ語で「クマの番人」という意味のこの星は全天で5番目に明るく,距離も30光年と比較的近くにあります。
 日本では,この星が天頂近くに輝く時期から,「五月雨(さみだれ)星」,「麦星」と呼んでいました。
 中国ではこの星を「大角」と呼んでいました。これは,さそり座を巨大な竜(青竜)の姿に見立て,その角をこの星と,おとめ座のスピカとしていたためです。
 うしかい座のいわれには,いろいろな説があります。大神ゼウスの妻ヘラの呪いによって変えられた大熊(おおぐま座)を追う息子のアルカスの姿,あるいは,天をせおわされている,石になった巨人アトラスの姿ともいわれています。
  
 このあたりには,小望遠鏡で見て美しい二重星があります。うしかい座のε(イプシロン)星は最も美しいものという意味の「プルケリマ」と呼ばれ青い星と黄色い星がなかよく並んで見えます。 

参考文献: 野尻 抱影著「星の神話伝説集成」(恒星社厚生閣)
        林  完次著「宇ノ名前」(光琳出版社)

写真データ 
★ 1997年5月28日 21:35〜40 24mm F4 (ASA800ネガフィルム)
  新潟県神林村南大平キャンプ場にて撮影
 
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