日本発ゲッコー、世界へ(涙)・クロイワトカゲモドキ
沖縄本島南部産沖縄本島北部産
撮影:星野一三雄

和名:クロイワトカゲモドキ


学名:Goniurosaurus kuroiwae kuroiwae

分布
沖縄本島
生態
山地の森林や石灰洞にすんでます。夜行性。昆虫やクモ、昆虫、ムカデ、ミミズなどを食べているようです。木には登りません。危険を感じるとしっぽを持ち上げて揺り動かして注意をそらします。そのため尾は簡単に自切されるようです。
全長
尾が完全ならば140〜190mm。
参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社
爬虫類・両生類800種図鑑:ピーシーズ

解説
日本が誇るキョクトウトカゲモドキGoniurosaurus属の一種であり、4亜種に分けられているクロイワトカゲモドキGoniurosaurus kuroiwaeの基亜種であります。
背中の模様には変異が多く、上の写真のように本島の南部産の個体では背中線がより完全に近く分断されず、ヤンバルのような北部産ではそれが分断されている個体が多いようです。
もしかすると沖縄本島北部(ヤンバル)の個体群と沖縄本島南部の個体群は別亜種かもしれません。
沖縄県指定の天然記念物。環境省版レッドデータブックでは「絶滅危惧II類」でありますが、南部の個体群はそれどころではないのでは。
飼育
天然記念物です。捕獲したり、採集したりしてはいけません。
コメント
いろいろなところで議論が生じる種類です。それもこの種の魅力さ所以か。トカゲモドキ類は多くのハイアマチュアの方々が経験によって知識を蓄積されています。今後多くの方にここでコメントいただこうかと思っています。
何よりも天然記念物なのですから死なせたりしてはいけないわけですが、山原(ヤンバル)では森の中を通る道路上で車による轢死体が数多くあるそうです。種を保護するのではなく環境を保護する事から始めてもらいたいものです。
また、現実に外国で本種のブリーディングが試みられたりして、ひどいときには本種がペットショップで売買されているようなときもあります。
実際にフィールドで目にする機会があったのですが、沖縄本島という狭い範囲の中でも模様の変異があり分化の可能性もあるように感じられます。と言うことは、すなわち各地域の個体群の保護こそが最重要な課題になってくるのではないでしょうか。



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