(右)撮影:「ばいかだ」 |
---|
徳之島や宮古島では夕方の早い時間から出てきて9時くらいには数が減っていったように思えます。昼間は壁の隙間などに身を潜めているようです。宮古島では川の護岸コンクリートの隙間にもいっぱいいました。
一腹2卵を数回生みます。卵はニホンヤモリなどと異なり、壁などに付着せず隙間に挟まるような形で産み落とされます。宮古島では街路樹の木の皮に挟まれたところで卵を発見しました。
爬虫類・両生類800種図鑑:ピーシーズ
雨の夜間にはガジュマルの木のツルで休んでいるのを多く見かけました。
また、本種に限らずヤモリの仲間は死ぬ前に弱ってくると不完全な脱皮をして直に死んでしまうようです。飼育下でごくまれに鳴きます。
「複数飼育可能」と以前は書いていましたが、取り消します。本種・オンナダケヤモリ・タシロヤモリはここまで飼育した経験から観察すると、特に大型の雄個体は、狭いケージ内で複数飼育をすると相手が雌であろうと、かなり激しい闘争を行うようです。今まで私も、雌の足を失ったり、尻尾を切られたりしました。繁殖を狙う場合は春先から初夏にかけての期間に雌雄を同居させ、できれば交尾を確認した後、分けた方がよいと思われます。
繁殖をさせる場合は、本種の卵は固着性ではないため、産卵床となる凹凸のあるもの(私は紙の卵ケースを使用しています)を置いてあげます。雌はその中に産卵します。産卵を確認したら、速やかに別の入れ物に移し孵化を待ちます。
孵化までは50日程かかります。その間に温度や湿度の管理は特別にする必要はありません。室温で十分です。ただし、卵が転がってしまってはいけないので、砂などを使って固定した方がよいでしょう。
孵化した幼体は小さいので「脱走」と「餌」に注意です。
プラケースの隙間などからも簡単に脱走できますので、特にプラケースの蓋と本体の間に、網戸用の目の細かい網を噛ませたり、蓋の小さな隙間などにティッシュなどを詰めたりする工夫が必要です。
餌はヨーロッパイエコオロギの初令幼虫やSSサイズに毎回、カルシウムをダストして毎日、一回に4〜5匹ほどを与えます。
観賞魚用やヘビ用の餌として本種が売られているのを聞いたことがあります。かわいそうな気もするけどわかるような気がします。
写真を提供してくださった「ばいかだ」さんに心から感謝しお礼申し上げます。「ばいかだ」さんにメールを送りたい方は私、星野まで。 ※スパム対策のためメールアドレスの「@」の部分を「☆」に変えています。恐れ入りますが、メール作成画面起動後「宛先」欄の「ihoshi☆mb.infoweb.ne.jp」の中の「☆」を「@」に書き換えて下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。