本当に美味しいのでしょうか?・スッポン
撮影:星野一三雄

和名:スッポン(ニホンスッポン)


学名:Pelodiscus sinensis

分布
本州、四国、九州、壱岐、徳之島、沖縄島、久米島、伊平屋島、 西表島、与那国島、石垣島。国外では中国、朝鮮半島、台湾、海南島、インドシナ北部。

生態
流れの緩い河川の中流域や大型の湖沼に生息しています。ほぼ肉食性で様々な水生生物を食べています。 初夏から夏にかけて直径2cmくらいの球形の卵を10〜50個産卵します。

全長
35cm。それ以上の大きさになるものも多い。

参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社

解説
他の種類のように甲羅を持っていません。革質の皮膚に覆われています。 高級食材として盛んに養殖されていますが国外からの移入などもあるようで野生化で捕獲される個体にはいろいろな特徴があります。 神社の池などに非常に大きな個体が見られることがあります。
非常に臆病な性格で日光浴をしに陸上に上がることもあるが危険を感じるとすぐに水中に逃れ、 さらには砂中に潜ります。しかし、一度つかまるとよく知られるようにかみついてきます。 「雷が鳴るまで離さない」と言われますが水に入れるとすぐに離します。

飼育
国内では完全に繁殖法まで確立されている唯一の爬虫類でしょう。餌も養鰻用の飼料でよいようです。 私は以前孵化したばかりの養殖された仔スッポンから飼育して6年間育てました。 クサガメに準じますがやや深く水深をとった方がよいように思えます。餌はカメ用の配合飼料、魚の肉でした。 日光浴もしますので必ず陸地を作りましょう。砂利を入れると潜って落ち着くようです。でも、メンテナンスが大変です。 比較的砂利をひっかきまわすので砂利の中が汚れることはなさそうです。
皮膚が弱いので皮膚病になり安いようです。私が飼育していた個体もそれで死なせました。 ときどき、水から出して乾燥させてやるなどの工夫が必要だと思います。

コメント
小さいうちはかなりかわいいのですが大きくなると触るのも怖くなります。 大きなケージでのびのびと飼育してやると本種の魅力が十分引き出されるでしょう。 私は今まで飼育したカメの中では本種が最も存在感がありました。でも、スッポン料理だけはどうしても食べることができません(笑)。

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