子供達の人気者・ミシシッピアカミミガメ
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撮影:星野一三雄 |
和名:ミシシッピアカミミガメ
学名:Trachemys scripta elegans
- 分布
- 原産地はアメリカ南部。国内では本州、四国、九州、沖縄島、小笠原父島(人為分布)。
- 生態
- 原産地では比較的流量が多く緩やかな流れの河川、低地の湖沼に生息しています。国内でも放流(?)により河川、池沼それと神社などの池に生息しています。肉食傾向が強い食性です。
- 全長
- 28cmに達します。
- 参考文献
- 日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社
- 解説
- いわゆる「ミドリガメ」としておなじみです。きれいな体の模様、頭部側面の赤い模様が人気の秘密でしょうか。しかし、大型になりオスはさらに前足の爪が著しく伸びます。夜店などであまりにも膨大な量の仔ガメが売っていますが飼いきれなくなり逃がした個体が野生化して在来のカメを脅かしているのではないかとの意見もあります。いずれにしても外国の生物を野生化させることには問題を感じます。
- 大きくなった雄はメラニズム(黒化)する事があるようです。全く別のカメに見えます。
- 飼育
- クサガメに準じてよいでしょう。私は5歳のときから実家で飼育していました。残念ながら昨年不注意で死なせてしまいましたが26年飼育したことになります。毎日水換えをし、外で目一杯日光浴をさせ、冬は冬眠をさせたのが長期飼育の要因だと思っています。
なお、このカメによるサルモネラ菌中毒の話が話題になりましたが、特に本種が多く菌を持っているわけではなく、あつかった後に手を洗わないのが原因です。どんなにかわいい生き物でもあつかった後はしっかりと手を洗うことは常識です。
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- コメント
- 野生化が問題になっていますが個人的には長いつきあいだったので好きなカメです。野生化さえるのは飼育者のモラルが悪いのであってカメに何の責任もありません。このカメは多くのことを私たちに示唆していると思っています。
第一に、これほど多くの量を流通させる繁殖技術が確立していること。これは日本のカメは見習うべきであろうと思います。
第二に、何であってもこのカメは多くの子供達が生き物と親しむきっかけになっていることです。
ただし、この2点が粗末に本種が扱われてしまっているという現状の原因でもあると思います。ゲームセンターの○○○キャッチャーの景品としてカプセルの中に閉じこめられていたという話はショックでした。もっと、大切にして欲しいカメです。
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