ビーチスキンク・ミヤコトカゲ
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撮影:「ばいかだ」 |
和名:ミヤコトカゲ
学名:Emoia atrocostata
- 分布
- 宮古島、伊良部島、来間島、大神島。国外では東南アジア、西太平洋の島々。
- 生態
- 海岸地帯の岩礁の飛沫帯やマングローブの茂る沼地などに生息しています。塩分耐性が強いようで岩礁の潮間帯近くまで生息しています。フィリピンではマングローブ林内の樹洞での産卵が報告されているようです。1回に2卵産むのが普通とされているようです。
- 全長
- 180mm。頭胴長は72〜80mm。
- 参考文献
- 日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社
爬虫類・両生類800種図鑑:ピーシーズ
- 解説
- 顔は細長くオリーブ褐色に淡色の斑点が散在していてスジトカゲ属とは明らかに別系統であることを感じさせます。下まぶたに透明な鱗があるため目をつぶっても外が見えるという何の役に立つのかわからない特徴があります。
英名の「ビーチスキンク」からもわかるように海岸に住んでいます。宮古諸島の個体群は過去に漂流物や貨物船などから運ばれてきた可能性が強いようです。環境庁により、レッドデータブックカテゴリー「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されています。
- 飼育(06/10更新)
- 2000年5月より1尾だけ飼育をしてみて、ようやく1年を無事に経過したので参考までに飼育に関する情報を紹介させていただきます。
- ケージ・・・60センチガラス水槽。蓋は無し。
- 床材・・・砂浜の砂(淡水で洗浄済み)を5センチ程度の厚さ。
- 水容器・・・ミールワーム用デリカップで2つ(淡水と海水・ただし海水水場は後に撤去)の水場設置。
- シェルター・・・コンクリートブロックを一つ、半分砂に埋めて。
- 照明・・・爬虫類用紫外線蛍光灯1基およびホットスポット用レフ球1基。時間は午前10時から午後10時。
- 餌・・・1日おきにダスト済みコオロギまたはミールワーム。ときどき家の中に出没するハエトリグモなど。ブドウムシ成虫(ハチミツメイガ・ワラジムシなども食べた。
- 冬・・・簡易温室内で同様の飼育環境で飼育。
- 飼育開始当初は何を与えても食わず、大変困りましたが羽をちぎったブドウムシ成虫(ハチミツメイガ)を与えたときに初めて食いました。一回の摂餌は少なめでコオロギ2匹くらいです。これはやはり自然で食べているものと異なるからでしょう。
- コメント
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宮古島で生息地を訪ねたのですが、意外にも生息数が極端に少ないように思えました。外国には広く分布しているとは言え、日本で唯一の生息地である、宮古島の個体群は大切に保護していく必要性を感じます。
そんな貴重なトカゲを1匹だけ持ち帰り飼育をかろうじて一年間続けました。いまだ雌雄の判断もできないでいますが、とにかく一生懸命飼育して長生きをさせたいと思っています。
写真を提供してくださった「ばいかだ」さんに心から感謝しお礼申し上げます。「ばいかだ」さんにメールを送りたい方は私、星野まで。 ※スパム対策のためメールアドレスの「@」の部分を「☆」に変えています。恐れ入りますが、メール作成画面起動後「宛先」欄の「ihoshi☆mb.infoweb.ne.jp」の中の「☆」を「@」に書き換えて下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。
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