美しき美食家・リュウキュウアオヘビ
加計呂麻島産 撮影:星野一三雄沖縄本島産 撮影:星野一三雄
撮影:「ばいかだ」宝島産 撮影:星野一三雄
幼 蛇
リュウキュウアオヘビ白化個体(撮影:寺田 考紀)<とても貴重な写真です。快く掲載を許可していただいた寺田さんに心から感謝します。美しさを損なわないためにやや容量を大きいままにしてあります。ご了承下さい。

和名:リュウキュウアオヘビ


学名:Cyclophiops semicarinatus

分布
沖縄諸島と奄美諸島、トカラ列島南部(宝島と小宝島)
星野確認・・・徳之島、奄美大島、加計呂麻島、宝島、小宝島、沖縄本島、伊平屋島、久米島
生態
林床や耕地、草原などに住んでいますが昼行性であり活発なのでよく道路などで見かけます。また、夜間にも活動をしているのも見かけます。主にミミズを食い、リッター層の中に頭をつっこんで採餌しているそうです。比較的気が荒く咬蛇姿勢をとってきます。繁殖に関してはよくわかっていません。
全長
70〜80cm
参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社

解説
体色は茶褐色から鮮緑色で腹部は黄色みを帯びます。生息地における体色の変異が見られトカラ列島南部産では緑みが弱く、腹部も白っぽいようです。特に奄美大島産では明瞭な黒色縦条があります。各鱗にはキール(稜線)があります。
生息地では普通に見られるヘビです。
飼育
何よりもミミズを専食するという食性により餌の確保が最大の課題になります。以下に、以前こちらに写真を提供下さった寺田考紀さんから飼育法のアドバイスをいただきましたので要約いたします。
ケージは特に工夫はしていません。アオダイショウを参考にすればよいと思われます。床材も新聞紙で良さそうです。飼育していた場所が沖縄なので温度は自然に任せ、湿度は週に2〜3回の給餌の時に霧吹きをしていた程度。
餌はやはりミミズのみ。1回に食い残す程度にシャーレなどに入れて与えていたそうです。問題の入手方法は近くに2〜3カ所の採集地点を設けていたそうです。すぐにミミズはいなくなってしまうので時々野菜くずや水をまいたりして確保につとめるような工夫が必要だそうです。夏場の給餌は週に2〜3回、 冬場は週に1回程度だそうです。この飼育法で餌の確保が難しくなるまでの1年半くらいの期間を飼育していたそうです。
コメント
比較的多く見られ、美しく大きさも手頃なのですが本当にミミズしか食べないようで代用食を強制給餌しても長生きができないようです。残念ですが仕方がありません。
私も、これまで2回ほど飼育に挑戦してみたのですが、餌のミミズを恒常的に確保できなかったため死なせてしまいました。かわいそうなことをしてしまったと反省しています。それ以来、アオヘビ関係の飼育は断念しています。いつの日か、餌用のミミズが常に手にはいるようになるその日が来ることを心から望んでいます。
写真を提供してくださった寺田考紀さんと「ばいかだ」さんに心から感謝しお礼申し上げます。寺田さんと「ばいかだ」さんにメールを送りたい方は私、星野まで。 ※スパム対策のためメールアドレスの「@」の部分を「☆」に変えています。恐れ入りますが、メール作成画面起動後「宛先」欄の「ihoshi☆mb.infoweb.ne.jp」の中の「☆」を「@」に書き換えて下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。



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