36人家族です・オガサワラトカゲ
撮影:姉崎 悟
孵化直後の幼体

和名:オガサワラトカゲ


学名:Cryptoblepharus boutonii nigropunctatus

分布
小笠原列島、鳥島、南鳥島、南硫黄島。(以下、姉崎分布情報)・・・母島
生態
森林やその周辺に生息し倒木や低い木まで登っている姿をよく見かけるようです。動作は俊敏で小昆虫やクモなどを食べているようです。近縁の亜種では2卵を産むそうです。
全長
120〜130mm。頭胴長は45〜58mm。
参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社
爬虫類・両生類800種図鑑:ピーシーズ

解説(2006/10/22更新)
背面は褐色から赤褐色で暗褐色の斑点を持っています。体側には不明瞭の暗褐色縦条があります。他のトカゲと異なりまぶたが動かず一枚の透明な鱗が目を覆っています。
本種はボウトンヘビメトカゲCryptoblepharus boutonii の亜種ですがこの種は太平洋上の島々に広く分布しており現在では36の亜種に分けられています。本種はその亜種の一つです。漂流物などに乗って分布を広げて島によって分化を遂げたのでしょう。
しかし体列鱗数などの形態的な特徴を調べてみると、亜種ではなくCryptoblepharus nigropunctatusとして独立種にした方が良いのではないか、という考え方もあります。
2006年6月20日に飼育中の父島産の個体が3個の卵を産みました。卵径は13.5mm×7mmです。
で、上の卵のうち2個が2006年8月28日に孵化しました。孵化した幼体は体長28mmで、ほとんど外見の特徴は成体と変わりませんでした。
飼育
サキシマスベトカゲと同様でよいのではないでしょうか。ただし、より立体活動をするようですので木の枝や流木などを入れた方がよいでしょう。
現在、何回か飼育に挑戦しているのですが、やや湿度の管理が難しいようで、指先の脱皮不全を起こさせてしまったことが何回かあります。また頭が小さいのでイエコの3令程度の大きさを、コンスタントに準備しなくては飼育できません。日光浴も好みます。
コメント
私は小笠原諸島に行ったことがないので本種はあこがれのトカゲです。ただ、写真で見る限りではちょっと意地悪そうな目つきですね。
写真を提供してくださった姉崎悟さんに心から感謝しお礼申し上げます。姉崎さんのHPはhttp://www.shimanotori.com/です。



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