海峡を渡ったトカゲ・ヘリグロヒメトカゲ

和名:ヘリグロヒメトカゲ


学名:Ateuchosaurus pellopleurus

分布
沖縄諸島、奄美諸島、、トカラ列島のほとんどの島々。三島村の竹島、硫黄島、黒島。(以下、姉崎分布情報)・・・宝島
生態
日当たりの悪い湿った環境を好み林内のリッター層(枯葉のたまっているところ)に生息しています。小昆虫やその死体などを食べているようです。昼も夜も活動していますが朝と夕方の活動が最も盛んなようです。4月終わりから8月に繁殖すると思われ1回に2〜7卵を産みます。
(以下、フィールディングより)徳之島では夜間の林道の「わだち」などに多く見ることができました。また、林縁の倒れたトタン板などの下にもいました。
全長
80〜120mm。頭胴長は42〜69mm。
参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社
爬虫類・両生類800種図鑑:ピーシーズ

解説
国産爬虫類中唯一トカラ海峡の南北に分布しています。 スベトカゲの仲間に似ていますが鱗がもう少し大きいように思えます。また、体側の暗色縦条がより明瞭で黄白色の縁取りがあります。何よりも頭部と四肢が小さく指も短いので区別できます。
ヤンバルなどではアカマタハイあるいは猛禽などの爬虫類食の動物たちのよい餌となっているようです。また、気のせいか他の種類のトカゲよりも排泄物が多いような気がします。こんなことからもヤンバルを代表とする南西諸島の生態系で重要な地位を占めているように感じます。
飼育
以前、飼育していたときは、大きめのプラケースに昆虫マットのような柔らかくて潜ることができる床材を敷いていました。シェルターにもよく入ります。
餌は何でもよく食います。数年の間、健康に飼育をし続けている櫻井さんの話ではピンクマウスのぶつ切りもよく食うそうです。
ただし、水切れと餌不足にやや弱いようで、それで死なせてしまいました。また、やや肌が弱いのか採集してきてからすぐに皮膚がただれたようになり死なせたこともありました。
紫外線やホットスポットも必要であると思います。個体同士で闘争するようなこともないので複数の飼育が可能です。
コメント
私は死なせてしまったので何ともいえませんが飼育しやすいトカゲのようです。顔つきが何ともかわいいのでしっかりと飼育して繁殖させてみたいと思います。
徳之島では林の中で枯葉の堆積を踏むとちょろちょろと出てくる、といった具合で多くの個体数を見ることができました。



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