ハブにだって負けません!・アカマタ
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撮影:星野一三雄 |
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撮影:星野一三雄 |
和名:アカマタ
学名:Dinodon semicarinatum
- 分布
- 奄美諸島と沖縄諸島。(以下、姉崎分布情報)・・・奄美大島
星野確認・・・徳之島、奄美大島、加計呂麻島、沖縄本島、伊平屋島、久米島
- 生態
- 耕作地から森林にまで広く分布しています。また、海岸付近にまで分布している場合もあります。広い食性を持っていて哺乳類から魚類、果ては孵化直後のウミガメやハブまですべての脊椎動物が餌の対象となります。
7月に産卵した例があり40日程度で孵化するようです。夜行性です。
- 全長
- 80〜170cm
- 参考文献
- 日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社
- 解説
- 生息地では比較的普通のヘビですが非常に気が荒く、やたら咬みついてきます。そのため、分布地では、無毒ではありますが、怖がられているようです。
マダラヘビ属Dinodon の一種で、属の特徴にもなっている細長い瞳孔(猫と一緒)を持っています。幼蛇では赤色が鮮やかですが、成長すると褐色がかります。
- 飼育
- アオダイショウと同様の設備で飼育できます、自然下では多様な餌を食っていますのでマウスを中心にいろいろな物を与える必要があると思われます。しかし、飼育下では容易に餌付く個体となかなか餌付かない個体がいるようです。(どんなヘビも一緒ですが...)
- ただし、生息環境から考えると多少湿度が高めの方がいいかもしれません。
- と、思ったんですがある程度育った個体ならば容易に餌付くようですし、丈夫で飼育自体は難しくありません。マウスとかウズラとか普通に食います。
- しかし、なぜか飼育下での繁殖は難しいようで、繁殖に成功したという話をほとんど聞きません。ま、マジメに取り組んでいる方が少ないというのが真実ではありますが。
- コメント
- とても美しく、無毒であり、餌にも比較的苦労しないと思われ、飼育に向いている種類だと思われますが、とにかく気が荒いのでスキンシップなどはきっとできないでしょう。ただし、何年かに渡る長期飼育の例を聞いたことがないのでいつかは慣れるのかもしれません。現在私も幼蛇を飼育しているのですが餌付きが良くなく困っています。
- なんて言っていた私の家にも、もう4年を共に生活にしているアカマタがいます。繁殖も考えているわけではないので、ある意味、本当のペットスネークです。
- 何と言っても、国産の爬虫類で敬称付きで呼ばれるのは本種だけでしょう(笑)。不必要に大きく、めったやたらに暴れる。けど、ハブの幼蛇まで食べてしまうという、まさにヤンバルの夜の王者ならぬ「王蛇」。なのに、生息地に行けば、よほどのことがない限りは出会うことができる。そんなヘビですから、尊敬を念を込めて、私たちはこう呼びます...
バ...違った。「アカマタ様」と。
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