寄らば咬みます!・シマヘビ
撮影:星野一三雄
撮影:「ばいかだ」幼蛇  撮影:星野一三雄

和名:シマヘビ


学名:Elaphe quadrivirgata

分布
北海道、本州、四国、九州、国後、飛島、粟島、佐渡、隠岐、見島、壱岐、五島、御蔵島以北の伊豆諸島、大隅諸島。(以下、姉崎分布情報)・・・愛知県篠島
生態
水辺がありカエルが多いところにはよく見かけます。草原や林内でも見かけます。最も普通のヘビと言ってもよいでしょう。カエルやトカゲ、ヘビなども含み多くの脊椎動物を食います。私はヒバカリを丸飲みにしている写真を見たことがあります。
7〜8月に4〜15個の卵を産み40〜50日で孵化します。
全長
80〜200cm
参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社

解説(06/16更新)
体色は黄褐色から褐色で4本の明瞭な縦条が特徴です。ただし、中に縦条がほとんど見られない個体(撮影:「ばいかだ」)も見られるようです。また、地域によっては黒みが強い個体もいますが特に変異個体として真っ黒の「からすへび」と呼ばれる個体も見ることがあります。ただし、「からすへび」でも一般には頭部や腹部に白色が残ることが多いようです。
ちなみに、私の住んでいる宮崎県ではほとんどの個体が上の写真のように全身が濃い茶褐色で比較的ストライプは不明瞭で、下顎が鮮やかな黄色の個体が多いようです。目が赤褐色で本種の特徴になっています。アオダイショウとはこれで見分けます。ただし、「からすへび」は目も黒色です。幼体は赤褐色で小豆色の不規則な黄帯があります。赤みが非常に強い個体は別種のように美しいです。
非常にポピュラーなやや大型のヘビですが北海道では80cmにも満たないそうです。一方、伊豆諸島の御蔵島、祗苗島では非常に大きくなります。これは他のヘビが分布していないからと考えられています。
飼育
アオダイショウと同様に飼育できますが、やや広いケージの方がよいようです。餌付きも良いのですが、カエルを特に好む個体はマウスに餌付きにくいようです。成体から飼育するとやや神経質なようで近づく度にしっぽを「ビチビチッ」と振って威嚇されてしまいます。
やや、アオダイショウより飼育しにくいような印象を受けました。
コメント
私が一番、好きなヘビです(笑)
気の荒さもほどほどで「ヘビを飼育しているなー」という緊張感がいつまでも持ち続けられますし。それと昼間のフィールドでも出会えたらなんとなくうれしいし、地域による体色の差なんかもいろいろあって実に楽しいヘビです。
幼体は特に体色がきれいで餌付きも良く飼育しやすいのですが、とにかく気が荒いヘビです。未だにおとなしい個体を見たことがありません。親子そろって見事に目つきが悪くいかにも「咬むぞ!」と言ったような表情です。
それでも、人間に見つかるとものすごい早さで草むらに隠れてしまうので意外に臆病で平和的な奴らなのかもしれません。でも、捕まったときはだいたい咬みついてきます。「愛すべき乱暴者」と言ったところでしょうか。
毒はありませんが咬みつかれたら消毒を忘れないようにしましょう。
写真を提供してくださった「ばいかだ」さんに心から感謝しお礼申し上げます。「ばいかだ」さんにメールを送りたい方は私、星野まで。 ※スパム対策のためメールアドレスの「@」の部分を「☆」に変えています。恐れ入りますが、メール作成画面起動後「宛先」欄の「ihoshi☆mb.infoweb.ne.jp」の中の「☆」を「@」に書き換えて下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。




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