奥ゆかしき平和主義者・ジムグリ
撮影:星野一三雄
幼蛇 撮影:星野一三雄
撮影:「ばいかだ」

和名:ジムグリ


学名:Elaphe conspicillata
※ただし2002年よりEuprepiophis conspicillataも使われることがある

分布
北海道、本州、四国、九州、国後、伊豆大島、隠岐、壱岐、屋久島、種子島。
生態
丘陵地から山地の林床に住んでいます。地中性ではありませんがよく穴に潜るのでこの名前が付いたようです。ネズミやモグラの仲間を好んで食べるようです。
4〜6月に交尾をして、7〜8月に1〜7卵を産みます。シマヘビと正反対に非常におとなしい性質で咬むようなことはないようです。
全長
70〜100cm
参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社

解説
淡黄褐色または赤褐色の体色で若い個体は青みがかった小班点が散在します。この斑点は老成個体では消失するようです。腹面は同様の色ですが市松模様に黒色斑があります。
また、北海道の平野部や本州の高山帯には「アカジムグリ(撮影:「ばいかだ」)」と呼ばれ赤褐色で模様が背面にも腹面にもない個体がおり非常に美しいです。
くびれが少ない首、丸い鼻先は地面に潜るための適応と思われます。
飼育
ネズミを好むためマウスに餌付きやすいはずなのでアオダイショウと同様に飼育しやすいはずなのですが、そのおとなしい性格からかやや神経質なようです。
特に生きたマウスには餌付きやすいようですが死んだマウスには興味を示しにくいようです。表現はあまりよくありませんが「あたりはずれ」の大きい種類のようです。特に夏の高温に弱いようでこのときに状態を落とす個体がいるようです。
様々な方の飼育経験で特に共通しているのは、
  • 多湿環境の場所がないと、脱皮不全になりやすいので水苔を詰めたタッパーなどを用意すること。
  • プレートヒーターなどを利用してホットスポットを作ってケージ内に温度傾斜ができるようにすると良い。
ようです。(以上travisさん、真芽さん、ばいかださんより)
コメント
とてもおとなしく美しいヘビなのでぜひ飼育を試みたいのですがなかなか入手する機会がありません。
なんて書いてから、もう9年...そりゃ、何回か飼育しましたし、もちろん今でも何頭か飼育しています。
で、ようやく「飼える」ジムグリに出会えました!と言うか、ようやく何となく飼育のコツが見えてきたかなと。多くの愛好家の方が繁殖をされていますので、このままCB化につながって欲しいのですが。なんと言っても日本が世界に誇る美麗ヘビなんですから。
夏の朝に山地の道路に出ていることが多くよくひき殺されてしまうことがあります。実は私も1匹ひいて殺してしまいました。みなさんも是非お気をつけください。こんな魅力的なヘビがいつまでも日本にいてくれるように。
写真を提供してくださった「ばいかだ」さんに心から感謝しお礼申し上げます。「ばいかだ」さんにメールを送りたい方は私、星野まで。 ※スパム対策のためメールアドレスの「@」の部分を「☆」に変えています。恐れ入りますが、メール作成画面起動後「宛先」欄の「ihoshi☆mb.infoweb.ne.jp」の中の「☆」を「@」に書き換えて下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。



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