ラックブーツ・メンテナンス(ラックブーツ補強とグリス入れ替え)
ラックブーツの交換方法は二通りあります。 ラックブーツ交換には、アライメントを崩す危険があるため、必ず作業の知識とテクニックが必要です。 またラックブーツが破れる箇所は既に決まってるため、予めメンテナンスしておけば長期間維持することは可能です。
ラックブーツ・メンテナンス(ラックブーツ補強とグリス入れ替え)
シビックEG6はフロントにもジャッキアップ・ポイントが用意されてますが、左右に馬をかけるためのではありません。右にチラッと見える出っ張りがジャッキアップポイントですが、ここはNGです。バンパーの樹脂を切り取りセンターでジャッキアップしないと捩れてジャッキアップされます。 |
フロント・メンバーのセンターで上げると、ボディを捩じることなくジャッキアップでき、左右のタイヤは均等に持ち上がります。 |
現在シビックEG6は車両重量990Kg以下のため安物の馬で十分です。(鎖がじゃまになり、足の組み立て時のロックのかけ方など馬の癖だけは覚えときます。) |
シビックEG6のハブナットは19ミリですから、間違えないようにビニールテープで印を付けておきます。 ※何故ならジュラルミンナットに傷を付けることになるからです。 |
今回は関係ないですが、・・・ブーツ交換時のラックエンドの外し方は? |
ラックブーツが破ける箇所は決まってます。ジャバラ部分かジャバラの先端のしぼんだ箇所(写真)です。 |
走行10万Km時点でラックブーツを交換しましたが、破れたのは左右のブーツとも先端のしぼんだ部分です。新品交換時にこのしぼんだ部分にシールパッキンで補強しておくと、破れる危険を回避できます。またジャバラ部分は定期的にシリコンスプレーをかけておくことで寿命は延びるようです。(写真のは既に塗ってあります。) |
今回はブーツ内部の確認と、ついでのグリス交換です。 |
マイナスドライバーの先が尖ったものでかしめてある2箇所を開いて外します。 |
・・・。(^^;汗 |
パワステのラックシールは、年数と走行距離で劣化して必ず漏れるもの。 |
今回用意したホンダ純正のラックグリスとラックのバンドです。 |
長年の間に溜まったブーツ内とロッドのオイルを綺麗なウエスで拭き取ります。 |
チューブのノズルをラック奥に押し当てグリスを注入し、ギヤとロッドに塗ります。 |
こちらはラック左側です。 |
ブーツ内のオイルを出し、ロッドの古いグリスを清掃しグリスを塗ります。 |
今回の漏れ対策案。 |
純正のラックブーツバンドは、写真では分かり辛いですがてこの原理で引っ張り締めこむタイプです。締め上げる必要はありません。 |
写真上のひん曲がった小型ラジオペンチが重宝します。下のプライヤーも必須です。真ん中のウォーターポンププライヤーは今回は使わず出来ましたが、これもなにかと修理には必要になります。 |
ラックブーツには写真のホースが左右のブーツを結んでいます。ジャバラ部分が延びたり縮んだりするため、ブーツ内のエアは密閉状態でホース内を行き来します。 |
オイル漏れ対策には、ブーツを完全に密閉する方法を取りました。 ボンネットを開けるたびにリザーバータンクでパワステフルード量を確認してますが、減ってる様子は殆ど確認できませんでした。 それでもほんの僅かずつ減ってたことになります。 ラックシール交換は基本的にラックのギヤが邪魔になり交換時にシールを痛め漏れが再発しやすいとされています。 また交換には車上は無理とされ、SSTが必要な気がします。 そのため修理不可が基本で新品またはリビルド交換が一般的です。
しかし、こんなことぐらいで悩んでてはいけないです。
油圧式パワーステアリングにはセーフティ機能があり、油圧がかからなくても重ステで作動するのです。
パワステポンプが停止して油圧が働かなくても重ステ作動し、走行不能になることはありません。
やはりローテク(機械式)の方が長く持つと判断できそうです。
エアコンが壊れれば、撤去し20Kg減、パワステ重ステ化で10Kg減。
これでシビックEG6は更に軽量化と超寿命化できるはずです。
パワーステアリング改造(チューニング)
※これから行う作業は自動車整備ではあり得ない行為のため、 走行時にトラブルがあっても一切責任もてませんので真似しないように。(^^;汗
パワステベルトを緩める
中央がパワステポンプ、右手がパワステ・リザーバータンク |
パワステ・ベルトの固定は写真上下のボルト。 |
張り調整はスロットルワイヤーに隠れた箇所。 |
10−12mmストレートメガネだけでベルトの張り調整と交換ができます。 |
一般的に整備会社でのベルトの張り方は、数キロ走行でベルトが伸びることを計算に若干張り気味にします。 この張りをアイドリング時にほんの僅かにたわむ程度に緩めると若干すべりぎみになり、僅かに重ステ化できます。 今回は10万Km走行時に行ってた揺るステに変更したうえに、更にシリコンスプレーで滑りをよくしておきました。
パワーステアリングは、ベルトが切れてポンプ機能が停止しても、セーフティー機能があり重ステ化するだけで問題なく走行できます。 ただしこれが事実かも調べ、実験する必要があります。 要するにパワステポンプが停止できると言うことは、パワステを重ステ改造できることを意味します。 これが可能なら、わざわざ重ステラックに交換せずともそのまま重ステ化は可能だということです。
シビックEG系サービスマニュアルで確認すると、ECUの自己診断(ダイアグノーシス)にパワステはありませんでした。 パワステはエンジン(ECU)とは独立した機械式の構造なのです。 パワステのトルクを伝達する油圧パイプとポンプを切り離してパイプのIN/OUTを直結すれば、パワステは重ステに変更できる可能性があります。
2010/04/26 |
2011/01/03 |