トランスミッション脱着作業(MTトランスミッション脱着作業)
シビックEG6のクラッチ交換のためミッションを下ろします。
クラッチ交換にはリフトアップによる作業が必ず必要です。
ガレージジャッキでは高さとミッション脱着問題で安全な作業が難しいため
整備工場でリフトを借りて作業しました。
今回の作業は以下の整備を纏めて行いました。(すべて純正、DC2R部品)
<EG6純正パーツ> |
・ドライブシャフトブーツ(内/外) |
・ドライブシャフトグリス |
・シャフトシール左右 |
・レリーズベアリング |
・レリーズフォーク |
・レリーズフォーク支点のボール |
・ハブロックナット |
・ロアアーム、ナックル間のナット、割りピン |
<DC2R純正パーツ> |
・クラッチディスク |
・クラッチディスクボルト |
・クラッチカバー |
・クラッチカバーボルト |
・フライホイール |
・パイロットベアリング |
<カストロールEDGE5W40(エンジンオイル)> |
・ミッションオイル |
クラッチディスク/クラッチカバー交換手順
順 | 名称/コメント | イメージ |
1 | スピンドルナット(ハブロックナット)を外します。 | |
2 | スピンドルナットの新品です。スピンドルナット、ナックルのボールジョイントは新品交換します。 | |
3 | チェンジロッド(SPOON製)を外します。(ピンスプリングを抜く) | |
4 | ピンスプリング外しに使用した工具です。前回教訓からポンチ使用をやめピンスプリングに径がぴったりの小型のスピンドルハンドルを使いました。 | |
5 | エクステンションロッドを外します。 | |
6 | エクステンションロッドのSPOON製強化ブッシュです。 | |
7 | エクステンションロッドを外したところです。奥に見えるのはチェンジロッドです。 | |
8 | エクステンションロッド側のデザインです。 | |
9 | エンジンとミッションを固定する補強板を2箇所外してミッション下側カバーを外します。 | |
10 | カバーを外すと、フライホイールが見えます。 | |
11 | ロアアームとナックルを切り離します。 | |
12 | ナットを外し、ダブルのハンマーまたは、ボールジョイントプーラーを使います。 | |
13 | 抜いたドライブシャフトです。 | |
14 | ドライブシャフトをミッションに取り付けるスプライン部です。 | |
15 | エンジン側はドライブシャフトとインターイミディエイトシャフトを外します。 | |
16 | 外したドライブシャフトとインターイミディエイトシャフトです。 | |
17 | エアクリーナーを外します。DC2R無限エアクリーナー改造仕様のため純正より簡単に作業できます。 | |
18 | スターターを外します。 | |
19 | エンジン吊り用サービスボルトで吊り、ミッションジャッキでミッションを下ろす。 | |
クラッチ交換作業には、車のリフトアップ、ミッションジャッキ、スライドハンマー、
クラッチセンター出し工具、センターポンチ、ボールジョイントプーラー、10ミリ12角ソケットが必要です。
DIYで作業するには不可能な工程数です。
交換パーツは以下のものを間違いなく揃える必要があります。
クラッチ交換(純正部品価格)
部品名 | 数量 | 価格 |
クラッチディスク (DC2R) | 1 | 8,100円 |
フライホイール (DC2R) | 1 | 18,300円 |
フライホイール・ボルト(DC2R) | 8 | 165円 |
クラッチカバー (DC2R) | 1 | 12,700円 |
クラッチカバー・ボルト(DC2R) | 6 | 185円 |
クラッチレリーズベアリング | 1 | 2,970円 |
クラッチレリーズフォーク | 1 | 1,740円 |
クラッチレリーズフォーク・ボール | 1 | 330円 |
クラッチレリーズフォーク・スプリング | 2 | 235円 |
ドライブシャフトブーツキット(内) | 2 | 4,540円 |
ドライブシャフトブーツキット(外) | 2 | 4,070円 |
シャフトシール(右) | 1 | 450円 |
シャフトシール(左) | 1 | 620円 |
ロアアーム×ナックル・ナット | 2 | 200円 |
割りピン | 2 | 25円 |
スピンドル・ナット | 2 | ?円 |
ピンスプリング | 1 | 73円 |
部品代合計 | 65,618円 | |
シリコンスプレー、モリブデングリス、シリコングリスなども必要。
前回のクラッチ交換ではクラッチのシャフト(スプライン)、レリーズフォークなどにモリブデングリスを十分塗布しましたが、
9万Km後の今回の作業でグリスらしきものは殆ど確認できませんでした。
レリーズフォークにはモリブデングリスの痕跡も無いように見えました。
今回は前回からの継続した情報からモリブデングリスの塗布を増やすことにしました。
特にレリーズフォークにはモリブデングリスが流れ落ちることを計算して上部と回りにも塗布し多めに盛っておきました。
今回のミッション脱着ではエンジンブッシュの経たりを確認できませんでした。
エンジンブッシュが経たるとエンジンの揺れが大きくなるように思いますが特に症状もありません。
ですが今回の作業でブッシュに負担をかけたことを否定できないことに加え、+10万Kmを考慮して
次回はエンジンブッシュ全交換で一部を強化ブッシュ化を検討しています。
しかし、エンジン振動、ブッシュ劣化とも全く感じず、ブッシュ交換、強化ブッシュ化の必要性が理解できません。
エンジン振動軽減には精密バルブクリアランス、強めに張ったタイミングベルト、イリジウムプラグの効果が出てる様に感じました。