アンダーコート除去して軽量化(メルシール剥がし&ボディ補強)
シビックEG6の更なる軽量化でエンジン負荷とクラッチ負荷、燃費アップを狙い、アンダーコート(メルシート)を除去しました。
シビックEG6 アンダーコート(フロアメルシール)剥がし&ボディ補強
説明 | 画像1 | 画像2 |
のみとはつり工具を使います。先を良く研いでおかないとメルシートは堅くて剥がれません。フロントは更に堅く分厚いので要ハンマーです。 | ||
カーペットは完全に除去しなくても片側ずつめくり上げることで作業することができます。センターコンソールなどは撤去しておかないと作業性が悪化します。 | ||
床は平らではなく凹凸になっています。床を傷つけないように慎重な作業が必要で最初はハンマーを使わず作業しました。1座席分のフロアで2時間ほどかかりました。 | ||
インシュレーターです。エンジンの防振、防音、遮熱の役目のようです。EK9やDC2Rなどホンダ車TypeR系はアンダーコート、メルシートは除去されています。実はこれがかなりの重量物です。 | ||
インシュレーターを外すとペダル奥の鉄板がむき出しになります。運転席、助手席のメルシートは分厚く、強固なためハンマーが必須です。 | ||
パネルボンドを施工します。施工箇所はフロアとサイドパネルの隅(継ぎ目)とドア開口部のヘリに塗付します。側面の鉄板と隅を埋めるよう肉盛りし余ったパネルボンドをサイドパネルに厚塗りしました。 | ||
メルシートをブレーキクリーナーでふき取り床面の汚れを除去します。ブレーキクリーナーやシリコンオフを使っても完全除去は困難で、のみなどを使うと床に傷をつけるだけです。 | ||
メルシートを完全除去するにはサビ止め塗装まで除去する必要があるため薄く残ったメルシートは残してブレーキクリーナーで清掃後、傷つけた床をクリア塗料を数回に分けて厚塗りして作業を終了しました。 | ||
除去したメルシート(左)とインシュレーター(右)です。一般の買い物袋サイズにいっぱいになります。掃除機で吸い込んだ分と合計するとちょうど10Kg強ほどになりました。 | ||
EGシビックの後継車EK9(TypeR)がフロアメルシートとインシュレーターが除去され16.5Kg軽量化されてます。 ホンダ車のシビック、インテグラなどタイプR系はメルシート、インシュレーターはないようです。 ならEG6もいらないと判断しました。
EG6ではちょうど10Kg軽量化できました。 軽量化するだけでもエンジンレスポンスなど走行にかなり効果が期待できますが、 この機会にボディ補強も実施しました。
瞬間接着剤を床のスポット溶接とパネル合わせ面に流し込み、パネルボンドを床とサイドパネルとの接合面(隅)を埋めました。 パネルボンドは側面の鉄板に塗り厚みをだすだけで効果があることが分かっているので接合面のパネルにかぶさるように塗り、 ドア開口部の溶接箇所の隅にも同じように塗りました。 残ったパネルボンドはサイドパネルに塗り付けました。
サイドシルへのパネルボンド施工などでボディのやれを感じることはないのですが、 今回の作業で更に高めておきました。 作業にかかる時間はおおよそ4日です。フロアのメルシートを完全除去する場合は1週間必要かもしれません。
作業終了してカーペットを戻すとメルシートが除去されたかは判断つきません。インシュレーターも運転席のペダル奥と助手席のダッシュボード奥のため分かりません。ほぼ完全に元に戻すことが出来ます。 | |
パネルボンドが硬化する72時間後に走行したインプレです。
発進時に最初に感じたのはクラッチが深いことでした。インシュレーターを除去したことでクラッチレバーが深く踏めるようになったようです。 (クラッチ操作に特に問題はありませんでした。)
アクセルを踏んでいくとエンジン負荷が減ったため加速が速くなり、軽く踏んでもかなりスピードが出てしまいます。 いつもよりタコメーターが回ってしまうことに気づきました。 当然低速ー中速ー高速までエンジンの負荷が減ってエンジンレスポンスと加速が上がりました。 10Kgの軽量化はサスペンションのスプリングへの負荷減少で車高が上がってしまうほどの効果があるようです。
クラッチへの負担も体感できるレベルで軽減されました。 発進時の半クラの時間が短くなり負担も軽減されてることが体感できます。 車庫の段差を軽く超えることが出来ましたから。アイドリング時は静かなのですが、いざアクセルを踏むとエンジンの鼓動が伝わりレース車両のようでした。(笑) (車好きにはきっとたまらないと思います。笑)
走行してから気づいたのですが、シートの位置は同じなのに床が低くなることで更にローダウンになったように感じました。 僅かに床が低くなったことで座席の座り心地が更によくなりました。
パネルボンド効果もしっかりでていました。 サイドシルに施工したときと同じ効果でボディのねじれが少なくなるようです。 ボディのねじれ剛性に、サイドシルガーニッシュ内施工、アンダーコート時の施工どちらも体感できる効果があります。 パネルボンドはDIYで施工できるのでボディ剛性にはかなりお勧めです。
燃費はまだ計測してませんが、今回の値上がり分+5円(2007/05/13時点)を吸収できるほどの効果も期待できそう?。 発進、加速レスポンスアップでアクセル踏み込み時間が短くなるようで多少よくなると期待できます。 軽くなることで当然ブレーキの利きも更によくなりました。
今回の作業は大成功でした。 ただ、やたら時間がかかるので作業される方は長期連休に行なうほうがいいと思います。 最低4日。メルシールを完全に拭き取るなら1週間見たほうがいいです。 そしてパネルボンド施工を強くお勧めします。 今回の軽量化の体感度はカーボンボンネットやTE37に匹敵、いやそれ以上かも知れない効果を体感できました。
今回の作業に踏み切ったのは、アウトドアでは峠を走らざる得なく、傾斜角度のきつい峠を通らなくてはならないことがあるためです。 EG6のMTで峠走行時に対向車がある場合の半クラ発進はかなりきついのです。 どうしてもクラッチを消耗してしまいます。 出来る限り車に負担をかけないようにするには軽量化しかないと判断しました。
※メルシート、インシュレーター撤去して一ヶ月半後のインプレです。
燃費が市街地の走行でリッター14.3Kmを計測しました。
メルシート、インシュレーター撤去にかかわらず、軽量化するとエンジンへの負荷が減り、
アクセルレスポンス、クラッチフィーリングにまで影響し、当然の結果燃費に反映されたようです。