燃料ポンプ・メンテナンス(燃料ポンプを取り外し点検&修理)
エンジン始動直後、1秒足らずでエンジン停止する。この現象がたまに起こることが気になり調べていました。 (2回目以降は直ぐに始動するようです。) 疑わしいところは、燃料ポンプ、ファースト・アイドル・バルブと見ました。 EG6は、アーシングもあり始動は一瞬で1,2秒でかかります。 こういったチューニングの代償かとも思いましたが、経年劣化も必ずあると判断しました。
燃料系は、燃料ポンプ、燃料フィルタ、プレッシャーレギュレーターがあります。燃料ポンプ以外はすでに1度交換済みです。 どうも燃料タンクの燃料が少ない時に起きることがわかってきたため、まずは燃料ポンプを疑ってみました。
燃料ポンプ・メンテナンス交換パーツ
説明 | イメージ |
燃料ポンプ・パッキン。型番17574-SE0-000。 | |
燃料ホース・パッキン2枚。 | |
デリバリー・パイプと結ぶホース(リターン・ホース)と、バンド2つ。 | |
燃料ポンプ蓋の雌ネジ。 | |
燃料ポンプ・メンテナンス作業
説明 | イメージ |
燃料系を触るときは、コネクタによる火花が出る可能性があるためバッテリーの−端子を必ず外します。 | |
燃料ポンプには燃圧がかかってるため、燃料フィルタのサービスボルトで燃圧を下げておきます。 | |
燃料ポンプを外すには、まずリヤ座席の座面を外し、内張りを剥がす必要があります。 | |
燃料ポンプ側のホースを外すと、圧力で燃料が漏れ出すため、先に燃料ホースの燃圧を燃料フィルター側のサービスボルトで抜いておきます。17mmメガネと、12mmラチェットレンチを使います。 | |
燃料ポンプは湯たんぽのような蓋の中にあります。この中には燃料ポンプと燃料計があります。また、この蓋はそのまま外気に通じています。 | |
蓋を開けると、上側に燃料ポンプ、下側に燃料計が見えます。 | |
燃料ポンプは、右からリターンホース、圧送ホース、コネクタが付いています。ナット6個で固定されています。 | |
燃料計は、コネクタのみです。固定はナットではありません。回転させて開けますが、専用工具(SST)が基本的に必要になります。 | |
燃料ポンプの電装コネクタ、リターンホース、圧送ホースを外していきます。 | |
燃料ポンプを引き抜きます。 | |
燃料タンク側です。 | |
燃料タンクは、中にトレーのようなものがあり、ここに燃料ポンプが納まっています。今回の作業では、燃料計が赤ランプ点灯する燃料空状態で作業しました。そのため、燃料はポンプストレーナーが被る程度までしか入っていませんでした。 | |
今回の燃料ポンプ・メンテナンスは、ほんのたまに始動直後エンジン停止する原因を、始動時の燃圧の上がりが悪いと判断したためです。 | |
清掃前の燃料ポンプ・ストレーナー(フィルター)です。このフィルターの目から燃料を吸い込むため、黄色い汚れを取り除くだけで僅かに吸い込みしやすくなると思います。 | |
ブレーキクリーナーで清掃すると写真のように黄ばみは落ちました。 | |
燃料ポンプからエンジンまでを結ぶフューエルパイプと燃料ポンプを接続するホース(リターンホース)を交換します。圧送側のパイプは燃圧が高いため、高圧ホースで金属パッキン2枚を使用して特殊なボルトで接続されています。 | |
燃料ポンプ・パッキンです。これは付いてたものですが、どうも綺麗にパッキンがはまってなかったようです。燃料ポンプリコール後は一度も燃料ポンプを外してないため、この組み付けミスはディーラーさんのようです。(^^;;;汗 一応はめ込みは悪くてもパッキンとしての役割はしっかりしてたようですが、ディーラーと言えど技術レベルは特に普通。個人個人のレベルです。(^^;) | |
ホースを仮止めした状態で、まずは燃料ポンプを6本のナットでしっかり固定します。(対角線上に締めていきます) 6本のナット締め付け後にホースを完全に固定します。(固定しないとしっかりホースが固定できないためです。) | |
締め付けチェックして、コネクタを接続します。 | |
蓋をします。 | |
最後にバッテリーの−端子を戻して終了です。 | |
交換直後のインプレです。
燃料が僅かで、燃料ポンプ、燃料ホースを外したにもかかわらず、始動は1秒で一瞬でかかりました。(正直速さに驚きました)
ガソリンスタンドへ燃料補給に行き、その間のエンジン状態を観察してると、始動は1秒一瞬でかかり、今までより0.5秒速くなりました。
バッテリーの−端子を外したためECUが初期化されたようですが、
エンジンフィーリングが以前と少し変わり、トルクが上がったようでした。
燃料ポンプの燃料吸い込み時の負担は必ずよくなってるはずなので、僅かな燃圧の変化による影響と思いますが、 ECUがリセットされたこともあるので、しばらくは調子を見てみます。(DATE:2009/03/04)
交換数日後のインプレです。
明らかにトルクが上がりました。
今までエンジン性能の低下があったわけではありませんが、
エンジン振動からくる室内振動、排気音からして明らかに調子が上がったようです。
どうも始動性以外にエンジン性能にも、はっきりと影響があったようでした。(DATE:2009/03/08)
肝心の故障は直ったかというと、…改善に留まりました。
故障探求は、”プレッシャ・レギュレータ交換 ”へと進みます。(^^;
燃料系は、燃料ポンプで燃圧を上げ、プレッシャーレギュレーターで最終的に燃圧調整されています。
ですがエンジン性能が上がりトルク感が増し馬力アップしてることを見ると、
燃圧は最終のプレッシャーレギュレーターだけでは完全に決まってるわけではなさそうです。
燃料ポンプからエンジンまではフューエルパイプ(金属パイプ)を経由するため、
このパイプの吐出側パイプとリターンパイプの圧力と抵抗がプレッシャーレギュレーターにも影響してるようです。
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