エンジンオイル性能比較(化学合成オイル性能比較方法は)
エンジンオイルの性能比較は、走行テストしただけでも十分に比較評価できました。 しかしエンジンオイル・メーカーの公表データと比較すると、走行時のフィーリングと公表データとは矛盾してるようにも見えます。
1600ccでトルクの非力なB16AエンジンのMT車で比較すると、
・粘度10W−30では、始動時(低温)から走行時(高温)までエンジン回転が重い。
・粘度 5W−40では、始動時(低温)から走行時(高温)までエンジン回転が軽い。
これは正しいエンジンオイルの評価でいいのか?
各オイルメーカーの公表データからオイル粘度について詳しく調べてみました。
エンジンオイルメーカー・動粘度公表値
エンジンオイルメーカーが公表している、エンジンオイル動粘度公表値を5W、10Wに絞って表に纏めてみました。
(ブランド名は、同一とし粘度の違うグレードを比較してます。)
※動粘度とは、オイルの固さを示す値で数値が上がるほど硬いことを示します。
WOCOS
商品名 PRO-S30 PRO-S40
SAE粘度分類 5W-30 10W-40
API分類 SM/CF SM/CF
ILSAC規格 GF-4 GF-4
40℃ 57.95 88.87
100℃ 10.18 13.90
MOTUL
商品名 パワー クロノ
SAE粘度分類 5W-40 10W-40
40℃ 80.8 89.5
100℃ 13.8 14.0
RedLine
SAE粘度分類 5W-40 10W-40
40℃ 94 98
100℃ 15.1 14.6
オベロン
SAE粘度分類 5W-40 10W-40
40℃ 87 102
100℃ 13.5 14.2
カストロールEDGE
商品名 EDGE EDGE EDGE
SAE粘度分類 5W-30 5W-40 10W-30
API分類 SM/CF SM/CF SM/CF
40℃ 58.0 84.8 62.2
100℃ 10.0 14.0 9.94
※動粘度は数値が大きいほどオイルの粘りが強いことを示す。
※エンジンオイルの粘度が高いほうが金属表面につくる油膜が厚く切れにくい。(整備書抜粋)
※エンジンオイルは125〜135°を超えると急激に潤滑性を失う。(整備書抜粋)
※オイルの粘度が高いと、油膜も比例して厚くなる。
※オイルの粘度が高いと、シール性も比例して向上する。
この表から分かることは、
・低音時(40℃)では、5Wより、10Wが硬い。
・高温時(100℃)では、−30より−40が硬い。
・温度が上昇すると、粘度は1/6〜1/7に下がっていく。
・5Wと10Wの低音時の動粘度に殆ど差がない銘柄もある。
・5W、10Wとも−40を比較すると高温時の動粘度に殆ど差がない。
・(カストロールEDGE10W−30は、100℃時に柔らかすぎてスポーツ走行には向かない。)
エンジンオイルの硬さの判断方法は、低温時粘度で判断? 高温時粘度で判断?
この答えは、走行時のエンジンオイル温度を知っておく必要がありそうです。
実は、始動時温度は40℃でもなく、走行時(暖気後)温度も100℃ではないのです。
(動粘度は40℃時、100℃時だけの目安でしかない。)
油温計を付けないと正確に分かりませんが、ストリートで通常暖気時は80℃前後と判断でき、
計算上100℃動粘度x0.8(80%)が走行時粘度≒と判断して良い気がします。
(※理屈的では合ってる気がしますが、夏場は100℃にもなるようです。)
”10W−30と5W−40で、前者の方がオイルが硬く感じる原因は、
走行時油温はストリートで100℃に達せず80℃程度のため、低温時粘度特性がでるのが原因。”
※オイルとは高温になるほど柔らかくなるため、−nの高温時の値は、オイルが柔らかくなりすぎない為の添加剤の量に過ぎません。
各オイルメーカー、ブランドで5Wーn、10Wーnの動粘度はばらばらです。
動粘度は温度に対して常に比例してると考えれば、
オイル缶を軽く振ってみてオイルの硬さを確認しておくのも役に立つのかも知れません。
正確にエンジンオイルを判断するには、
油温計を取り付け、走行時の油温と動粘度を比較すると、もう少し深く知ることができそうです。
※ただ、センサーをフィルターに取り付けると、メンテナンス性が著しく落ちるため、
未だに敬遠してます。(^^;
エンジンオイルは、始動時にしっかりした油膜があることで油圧が上がるまでの金属接触を減らせ、
走行時には安定した油膜があることで耐久性が上がると考えられるため、
始動時に油膜の厚い10W、走行時に厚い油膜を維持する−40または−50を選択。
シビックEG6にはこれがベストではないかと考えてます。
■関連ページ 「エンジンオイル性能比較No.1 」
■関連ページ 「エンジン・オイル交換方法」
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■関連ページ 「エンジンオイルの規格について」
■関連ページ 「オイルフィルター性能比較」
■関連ページ 「性能維持と耐久性メンテナンス(10万Km〜)」
※動粘度とは、オイルの固さを示す値で数値が上がるほど硬いことを示します。
この答えは、走行時のエンジンオイル温度を知っておく必要がありそうです。
(動粘度は40℃時、100℃時だけの目安でしかない。)
(※理屈的では合ってる気がしますが、夏場は100℃にもなるようです。)
※オイルとは高温になるほど柔らかくなるため、−nの高温時の値は、オイルが柔らかくなりすぎない為の添加剤の量に過ぎません。
動粘度は温度に対して常に比例してると考えれば、 オイル缶を軽く振ってみてオイルの硬さを確認しておくのも役に立つのかも知れません。
正確にエンジンオイルを判断するには、 油温計を取り付け、走行時の油温と動粘度を比較すると、もう少し深く知ることができそうです。 ※ただ、センサーをフィルターに取り付けると、メンテナンス性が著しく落ちるため、 未だに敬遠してます。(^^;
エンジンオイルは、始動時にしっかりした油膜があることで油圧が上がるまでの金属接触を減らせ、 走行時には安定した油膜があることで耐久性が上がると考えられるため、 始動時に油膜の厚い10W、走行時に厚い油膜を維持する−40または−50を選択。 シビックEG6にはこれがベストではないかと考えてます。