| 香 華 |
| とんでもなく不埒な母親のために楼閣へ売られ、芸者として生きることを余儀なくされた朋子の物語。母を恨みながらも、孝行せざるを得ない朋子の切ない心情と、負けん気の強さが胸に迫る名作。 |
| 芝 桜 |
| 芸者ではあるが、生真面目に生きる正子を、彼女とは正反対な性格の蔦代との対比の中に描く。二人の芸者の生き様を、全盛期の花柳界を舞台に、興味深く読ませてくれる名作。連作に『木瓜の花』がある。 |
| 木瓜の花 |
| 『芝桜』の主人公、正子と蔦代のその後を描いた作品。旅館の女将として堅実な仕事に精を出し、幸せをつかもうと健気に生きる正子の姿が胸に迫る。トラブルメーカー蔦代も健在である。 |
| ふるあめりかに袖はぬらさじ |
| 幕末の岩亀楼という遊女屋が舞台。アメリカ人の相手になるのを拒んで自殺した「攘夷女郎」と称えられた亀遊を描いた劇作品。笑いのなかに切なさが溢れる。同内容の短編小説に「亀遊の死」がある。 |
| 亀遊の死 |
| 幕末の岩亀楼という遊女屋が舞台。異人の妾になるのが嫌で死んでしまった遊女:亀遊の話を、朋輩のお園が語っている。『ふるあめりかに袖はぬらさじ』とほぼ同内容の短編小説。 |
| 第八戒 |
| 長崎で、安女郎をしていたおげんの話。遊女の哀れな姿が、キリシタンの取り締まりという歴史を背景に描かれる。 |
| げいしゃわるつ・いたりあの |
| 芸者たちで一団を組んで、アメリカで公演をしようという話。発案者のイタリア系アメリカ人の秘書となった、若いOL能村勢子の目で、芸者の世界が暴かれて行くのが傑作な小説である。 |
| 江口の里 |
| 東京の下町にある教会の神父が、熱心すぎる信者たちに手を焼く話。そこに一服の清涼剤のような存在として、美しい芸者が描かれている。芸者は受洗を願うのだが・・・。 |